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C. GAIN(ゲイン)— プリアンプの信号レベルを調節します。Master
Volume {I}との組み合わせでアンプ全体の音量を調節します。インス
トゥルメント、エフェクト、トーンのレベル設定は全てプリアンプ
のレベルに影響しますので、Gainの前に設定を行なってください。
Gainは、リアパネルにあるFX Loop Send {T} の主要なレベル・コン
トロールであり、必要に応じて外部機器の入力感度に適応させるた
めの調節にも使用できます。
• PREAMP CLIP LED(プリアンプ・クリップLED)— プリアンプ
回路がオーバードライブ(クリップ)して信号の歪みが生じている
際に、点灯します。最もクリーンな信号を得るには、楽器のピーク
出力時にPreamp Clip LEDが点滅するかしないかというレベルにGain
を設定し、そこから若干ゲインを下げます。意図的に歪ませたい場
合は、Gainを高めの設定にします(パワーアンプのクリッピングと
は違い、プリアンプのクリッピングはアンプに害を与えません)。
D. AURAL ENHANCER(オーラル・エンハンサー)— 20年以上の年月
にわたりSWR®のトレードマークとなってきた機能で、ベースの基音
を引き出しながら高域のトランジエント成分をエンハンスし、基音
をマスキングしてしまう特定の周波数帯を抑えます。耳に痛くなる
ことなくあらゆる楽器のきらびやかな特徴を引き出して、より開放
的で透明感のあるサウンドに仕立て上げます。
オーラル・エンハンサーの原理:
ツマミの設定によって周波数レン
ジとレベルが同時に変化するコントロールと解釈できます。
最小の位置からツマミを時計回りに回していくと、ロー/ミッド/
ハイそれぞれが、ベース/トレブルのトーン・コントロールとは意
図的に異なる特定の周波数ポイントで強調されていきます。多く
のプレイヤーが好む「2時」の設定では、ローエンドの基音とハイ
を両方引き出しながら、低めのミッドの領域を若干持ち上げ、サウ
ンドに存在感を加えます。さらに時計回りの設定にすると、200Hz
近辺を中心としたミッドの特定のポイントは抑えられていきます。
オーラル・エンハンサーの効果は一聴してわかるものですが、EQ
トーン・コントロールで可能な極端なブースト/カットに比べる
と、全体的な曲線は緩やかです。
E. BASS(ベース)— 70Hz周辺の帯域で、低域のレスポンスを±15dB
の範囲で調節します。
• PULL TURBO(プル・ターボ)— ノブを引くと、ベース・コン
トロールのレンジを30Hzまで下げられます。
F. MID RANGE(ミッドレンジ)— 中域の特定のレンジでブースト/
カットを行なえる、セミ・パラメトリックのトーン・
コントロールです。Frequency(周波数)ノブで指定し
た200Hz〜800Hzの周波数に対して、Level(レベル)
ノブで特性を±15dBの範囲で調節します。ほとんどの
楽器にとってミッドレンジの設定は極めて重要で、最
善の設定は状況によって大きく異なります。単体ではきつく聞こえ
るサウンドも、観客で埋まったスペースやレコーディングでは最
適、といったことがあります。
G. TREBLE(トレブル)— 2kHz以上の帯域で、高域のレスポンスを±
15dBの範囲で調節します。高周波数は原理的に指向性が高いため、
アンプの配置とTrebleのセッティングを行う際には、空間のあらゆ
る角度からサウンドを確認することが極めて重要です。
• PULL TRANSPARENCY(プル・トランスペアレンシー)— ノブ
を引くと、トレブル・コントロールのシェルビング・ポイントを
4kHzまで引き上げ、ツイーターのコントロールを独立させて明瞭さ
を引き立てることができます。
H. COMPRESSION(コンプレッション)— コンプレッサーのレシオを
調節します。イエローLED のブライトネスが、コンプレッション
回路が信号をどれだけアッテネートしているかを示します。
I. MASTER VOLUME(マスター・ボリューム)— 外部エフェクトを含
む全てのレベル調節が完了した後に、ここでスピーカーの出力音量
レベルを調節します。
• POWER AMP CLIP LED(パワーアンプ・クリップLED)— パ
ワーアンプ回路がオーバードライブ(クリップ)して、過熱あるい
は機材に破損が生じる可能性がある際に点灯します。このLEDが点
灯したら、マスター・ボリュームを下げるか、Compression {H} レ
ベルを上げてください。(パワーアンプのクリッピングは、プリア
ンプのクリッピングとは違い、アンプに有害です。)
J. TUBE DI CONTROL(チューブDIコントロール)— リアパネルTube
DI {U} 出力ジャックに関連する設定を行ないます。
• LINE / DIRECT(ライン/ダイレクト)— Tube DI {U} アウトプッ
トの出力ポイントを選択します。Lineの設定では全てのトーン/コ
ンプレッション/エフェクト回路が含まれた出力となります。
Directの設定では、最初のチューブ・プリアンプ・ステージの直後
となるトゥルー・オールチューブの信号となります。
• MUTE / LIVE(ミュート/ライブ)— MuteはTube DI {U} アウト
プットをディスエーブルします。メインのMute {A} スイッチと併用
することにより、Speaker {Q/R} のみ、あるいはTube DI {U} のみを使
用することができます。
• GND (GROUND) / LIFT(グラウンド/リフト)— Liftを選択する
と、XLRジャックのグラウンド(ピン1)結線を外し、グラウンド・
ループによるノイズを軽減します。通常はGroundの状態で使用して
ください。
• PAD(パッド)— 様々な音響機器の接続形態や入力感度に合わ
せて、Tube DI {U} ジャックからの出力レベルを調節します。
K. HEADPHONES(ヘッドフォーン)— ここにヘッドフォー
ンを接続します。プライバシーを確保するには、Mute {A}とTube DI
Mute {J} を使用します。
L. EFFECTS BLEND(エフェクト・ブレンド)— FX Return {T} 端子に
ジャックが挿されている場合にのみ有効です。エフェクト・ループ
(ウェット)の信号とプリアンプ(ドライ)の信号の比率を調節す
ることにより、エフェクトのレベルを調節します。
M. INTERNAL SPEAKERS(インターナル・スピーカー)— 外部スピー
カーのみを使用したい時やヘッドフォーンで使用したい場合に、
Reaheadのキャビネット・スピーカーをオン/オフします。
N. POWER(電源)スイッチ — 電源をON/OFFします。 状態はLED
に示されます。
フロントパネル