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日本語
使用目的
F&P Nova Micro™マスクは、非侵襲的陽圧呼吸(PAP)療法を処方さ
れた患者用のインターフェースとして使用し、呼吸チューブを通じて
PAP装置から空気を上気道に供給することを目的としています。
体重30 kg以上の成人患者への使用を想定しています。
本マスクは、呼吸器疾患の治療のために在宅で単一患者が使用する
場合や、病院やその他医療施設等で複数の患者に繰り返し使用する
ことを想定しています。
禁忌
既知の禁忌はありません。
一般的警告と注意事項
重大な事故が発生した場合は、所管官庁およびかかりつけの医療機
関又は取扱業者にご連絡ください。
警 告:二酸化炭素の過剰な吸入を避けるため、装置の電源が
入っていない状態、正しく動作していない状態でマスクを使用
しないでください。
警 告:本マスクは生命維持装置との併用には適していません。
警 告:薬効に影響を与える恐れがあるので、装置や呼吸チュー
ブに薬剤や医薬品を投与しないでください。(酸素添加は除く)
警 告:使用目的以外の目的で本マスクを使用しないでくだ
さい。重篤なものも含めさまざまな害が生じる恐れがあります。
注 意:気道がうっ血している場合、治療に支障をきたす可能性
があります。このような場合は、他のマスクの使用をご検討くだ
さい。かかりつけの医療機関にご相談ください。
注 意:以下の症状があるときは使用を中止し、かかりつけの医
療機関にご相談ください。
• 目や目の周りの不快感または炎症(目を傷める恐れがあり
ます)
• クッションと顔の隙間からの過度なリーク(治療に支障をき
たす恐れがあります)
• アレルギー反応を含む副作用
起こりえる副作用
本マスクを使用することで、以下の症状が生じる場合があります:
• 睡眠困難
• 顔面刺激(褥瘡、皮膚の発赤、皮膚の乾燥および/または皮膚へ
の擦過)
• 口腔内(歯痛や歯茎)の痛み
• 歯列の変形(歯の移動および/または歯並びの乱れ)
• 閉所恐怖症および/または不安症
• 目の乾燥や腫れ、発赤
上記の副作用、または本書に記載されていない副作用が発生した場
合は、マスクの使用を中止し、直ちにかかりつけの医療機関にご相談
ください。
その他の重大な事故が発生した場合は、所管官庁およびかかりつけ
の医療機関・取扱業者にご報告ください。
マスクの部品と機能
i
本書内の図を参照してください。
(A)
ヘッド ギ ア
(B)
クッション
(C)
フレーム
アセンブリ
(D)
呼気排出孔
(E)
クッション
タブ
(F)
チューブ
(G)
スイベル
(H)
フレーム
使用説明
本書内の「警告と注意事項」 をご参照ください。使用方法を順守
しない場合、マスクの性能や安全性の低下につながる恐れがあり
ます。本書に記載されている目的以外には使用しないでください。
使用条件
マスク使用圧力範囲は、4〜25 cmH₂Oです。
警 告:本マスクは、指定された圧力範囲内でのみ使用してく
ださい。範囲外の圧力で使用すると、過剰な二酸化炭素の
吸入や、目の損傷につながるような過度のリークにつながる恐
れ があります。
警 告:本マスクは、必ず医療従事者から指示されたPAP装置
と使用してください。それ以外の医療機器と併用した場合は、
マスクの安全性の低下や性能の変化につながる恐れがあります。
本マスクの作動温度範囲は、5〜40℃で す。
マスクは乾燥させた後、清潔な場所で保管してください。本マスクの
保管温度は、-20〜50℃です。
注 意:マスクの機能を損なう恐れがあるので、マスクは直射日
光にさらさないでください。
使用期限は、製品パッケージのラベルに記載されています。使用期
限を過ぎたマスクは使用し始めないでください。
マスクを単一患者に対して使用する場合、初回使用してから12ヶ月で
交換してください。
ご使用の前に
マスクを初めて使用する前に、梱包材をすべて取り除いてください。
毎回マスクを使用する前に:
警 告:二酸化炭素の過剰な吸入の原因となる恐れがあるため、
空気の流れを妨げたり制限したりするものがないことを確認し
てください。
警 告:呼気排出孔(D)を点検してください。呼気排出孔の通気を
確認し、詰まりがある場合は使用しないでください。二酸化炭素
を過剰に吸入する恐れがあります。
注 意:破損または劣化がないか確認します。目に見える劣化
(ひび割れ、破れなど)がある場合は、マスクを使用することで
裂傷や治療に支障をきたす可能性がありますので、マスクを使
用せず、かかりつけの医療機関に交換の相談をしてください。
注 意:マスクに汚れやほこりが付いていないかを点検し、汚れ
がある場合は、本書内のお手入れ方法の手順に従って取り除い
てください。重篤なものも含めさまざまな被害が発生する恐れ
があります。
マスクの装着方法
ii
本書内の装着図を参照してください。
1. クッション(B)を鼻にあて、ヘッドギア(A)を後頭部に装着します。
2. 後部ストラップの長さに少し余裕を持たせながら、マスクを安定
させます。
3. サイドストラップを調節します。
4. 以下をご確認ください:
• クッション(B)が鼻孔 に正しく入っていること。
• クッションタブ(E)が上向きになっていること。
• サイドストラップにあるマスク名称ロゴの向きが、上下正しく
読める向きになっていること。
お役立ちヒント:
• マスクから空気の漏れ(リーク)を感じる場合は、クッションを
顔から持ち上げて、位置を調整してください。
• 快適なフィット感を得るためには、マスクはできるだけ緩く、
リークが過剰にならないように装着してください。
警 告:マスクを締めすぎると、顔が変形することがあります。
注 意:装着方法の手順を守らなかったり、適していないサイズ
のマスクを使用したりすると、褥瘡や過度のリークにより目に損
傷を与える恐れがあります。
マスクを外す 方 法
マスクを鼻から離し、頭上に持ち上げます。
マスクの分解方法
iii
本書内の分解図を参照してください。
1. クッションタブ(E)を持ち上げて、フレーム(H)か らクッション(B)
を取り外します。
2. サイドストラップを手前に引いてヘッドギア(A)を取り外します。
注 意:フレ ーム(H)、チ ュ ー ブ(F)、およびスイベル(G)は接続さ
れているので分解しないでください。これらの部品を分解しよう
とすると、マスクの機能を損なう恐れがあります。
マスクの組み立て方法
iv
本書内の組み立て図を参照してください。
1. クッション(B)の下側をフレーム(H)を覆うように引っ掛けて、ク
ッションタブ(E)をフレームの縁の上側へ引っ張りながらクッシ
ョンを装着します。
2. ストラップの端をフレームに引っ掛けて固定できる位置まで引
っ 張 り 、ヘ ッ ド ギ ア(A)を取り付けます。
お役立ちヒント:
• 組み立ての際は、ヘッドギア(A)の向きに注意してください。
ヘッドギアとクッションタブ(E)に印字された文字は、どちら
も上向きが正しい方向になります。
自宅でのマスクのお手入れ方法
毎使用後:クッション(B)とフレームアセンブリ(C)を洗浄してく
ださい。
1週間(7日間)使用後:ヘ ッド ギ ア(A)を洗浄します。
1. お手入れをするために、上記の「マスクの分解方法」に従ってマ
スクを分解します。
2. 各部品は中性洗剤を溶かしたぬるま湯で手洗いします。10分以
上洗剤に浸けたままにしないでください。
3. 水道水で十分にすすぎます。洗剤が完全に落ちていることを確
認してください。
4. 各部品に汚れが残っていないか目視で確認します。汚れが残っ
ている場合は、再度上記手順に従って洗浄、すすぎを行ってくだ
さい。
5. 組み立てる前にすべての部品を陰干しで乾燥させてください。
警 告:ウイルスやバクテリアなどの病原体に感染する恐れがあ
るので、マスクを自宅で使用する際には、他の人と共有をしな
いでください。
注 意:本ガイドに記載されていない種類の洗剤を使用し
た場合、洗剤の残留物が悪影響を及ぼす可能性があります。
マスクの洗浄には必ず本書内に記載のある種類の洗剤を使用
してください。
注 意:マスクの機能を損なう恐れがあるので、アルコール、
防腐剤、漂白剤、塩素、保湿剤を含む製品でマスクを洗浄しない
でください。
注 意:マスクの機能を損なう恐れがあるので、食器洗浄機でマ
スクを洗浄しないでください。
注 意:洗浄を行う前にマスクを完全に分解しないと洗浄効果
が損なわれ、重篤なものも含めさまざまな被害が発生する恐
れ があります。
複数の患者間で使用する場合の洗浄方法
この手順は、病院またはその他医療環境においてF&P Nova Microマ
スクが複数の患者に使用され、患者間で適切に消毒を行う必要があ
る場合を対象にしています。
F&P Nova Microマスクは患者がすぐに使用できる状態で提供され
ます。複数の患者に再使用する場合、下記の手順に従って再処
理をしてください。詳細に関してはwww.fphcare.com/disinfection
をご参照ください。インターネットにアクセスできない場合は、
Fisher& Paykel Healthcare製品の取扱業者にお問い合わせください。
在宅で単一患者に対してマスクを使用される場合は、本書内の
「自宅でのマスクのお手入れ方法」をご参照ください。
警 告:推奨される再処理方法に従わない場合、消毒・滅菌が不
十分となり、健康に悪影響を与える恐れがあります。
警 告:洗浄の頻度、洗浄方法、規定されている種類以外の洗剤
の使用、または最大処理回数を超える再処理の実施は、マスク
に悪影響を及ぼし、結果的に安全性または治療に悪影響を及
ぼす恐れがあります。
注 意:本ガイドに記載されていない種類の洗剤を使用した場
合、洗剤の残留物が悪影響を及ぼす可能性があります。マスク
の洗浄には必ず本書に記載のある洗剤を使用してください。
注 意:マスクの機能を損なう恐れがあるので、アルコール、防腐
剤、漂白剤、塩素、保湿剤を含む製品でマスクを洗浄しないでく
ださい。
注 意:マスクの機能を損なう恐れがあるので、食器洗浄機でマ
スクを洗浄しないでください。
消毒方法
F&P Nova Microマスクを消毒するには、下記表内のいずれかの方法
に従ってください。再処理は、1使用日ごとに1回のみ行ってください。