IN–MIDI–OUT(MIDI IN、MIDI OUT)端子
MIDIIN 端子は外部 MIDI 機器から volcafm の音源をコントロールしたり、ヤマハ社の DX7 の音色 SYX
ファイルを受信することができます。MIDIOUT 端子はvolcafm から外部 MIDI 機器をコントロールします。
本機のMIDI端子は3.5mmTRSミニ・フォーン・ジャックです。従来のMIDI機器(5ピンDIN端子)との接続
には、市販のMIDI変換ケーブル(typeA)をご使用ください。
IN–SYNC–OUT(SYNC IN、SYNC OUT)端子
付属のケーブルを使用して volcafm とその他の volca シリーズ、monotribe などの機器を接続し、両
方の機器を同期させます。SYNC OUT 端子はステップのはじめに 15ms のパルスを 5V で出力します。
SYNCIN 端子に接続すると、内部のステップ・クロックが無効になり、volcafm のシーケンサーは入力さ
れたパルスに応じてステップが進みます。monotribe 等の SYNCOUT 端子やその他のアナログ・シーケ
ンサー、DAW などのオーディオ・アウトから出力されるパルスにステップを同期する場合に使用します。
( ヘ ッ ド ホ ン ) 端 子
ヘッドホン(ステレオ・ミニ・プラグ)を接続します。接続していないときは、内蔵のスピーカーで出力します。
ARP
アルペジエーターは鍵盤ボタンで押された音を選んだタイプで自動演奏します。
T Y P E ノブ:アルペジエーターのタイプを設定します。
D I V ノブ:アルペジエーターの分解能を設定します。
TEMPO ノブ
アルペジエーターやシーケンサーの再生テンポを設定します。
VOLUME ノブ
出力の音量を設定します。
(PLAY) ボタン
シーケンスを再生します。シーケンスは、必ず先頭から再生を開始します。再生中は
▶
(PLAY)ボタンが点灯します。もう一度ボタンを押すと停止します。
(REC) ボタン
鍵盤ボタンでの演奏をシーケンスとして録音します。停止中にボタンを押すと録音待
機状態になり(ボタン点滅)、
▶
(PLAY ) ボタンを押すと録音を開始します (ボタン
点灯)。録音待機中に鍵盤を演奏することによって録音を開始することもできます。再
生中に
●
(REC ) ボタン押すと、押したところから録音を開始します。
8
イント ロ ダクション
このたびは、コルグ・デジタル FM シンセサイザー volcafm をお買い上げいただきまして、
まことにありがとうございます。
v o l c a f m は 6 ボイス、6 オペレーターからなる F M 音源とステップ・シーケンサーを搭載
したデジタル FM シンセサイザーです。基本的な FM 音源のパラメーターはエディットでき、
さらに volca fm 固有のパラメーターで FM 音源の可能性を広げます。また、ヤマハ社の
DX7 の音色 SYX ファイルをコンバージョン・ロードし、volcafm に取り込むことができます。
volca fm で作成した音色を別の volca fm にエクスポートして、再現することができます。
アルペジエーターを使うことで、シーケンス・パターンに躍動感をつけてループの変化を楽
しむことができます。volcakeys でも使用しているユニゾンなどの VOICEMODE を持ち、
FM 音源と組み合わせることで、volca らしいシンセサイザーの音色になります。
TRANSPOSE スライダー:オクターブまたは半音位で音程を上下に変化させます。
VELOCITY スライダー:ベロシティを設定します。EDIT モード時には FM 音源パラメー
ターの値を設定します。
OCTAVE
,
/OPERATOR - , + ボタン:
鍵盤を演奏したときに発音するオクターブ
を設定します。EDIT モード時には、設定対象のオペレーターを選択します。“A”(All)
を選択すると、すべてのオペレーターに対するパラメーターを設定することができます。
SAVE/EXPORT ボタン:EDIT モード時以外に FM 音源パラメーターを保存します。
SAVE/EXPORT ボタンを押してから PROGRAMノブを回して保存先のプログラム
を選択します。再度 SAVE/EXPORT ボタンを押すと保存が実行されます。SAVE/
EXPORT ボタンを押す前に EDIT ボタンを押すと保存をキャンセルすることができます。
エクス ポ ート 機 能
本機の SYNCOUT 端子と別の volcafm の SYNCIN 端子を接続し、別の volca
fm に FM 音源プログラムやシーケンス・データをエクスポート(転送) することが
できます。
EDIT モード時に SAVE/EXPORT ボタンを押すとボタンが点滅し、PROGRAMノブ
で エクスポ ート す る 項 目 を 選 択しま す 。 エクス ポ ートす る 項 目 を 選 ん だら 、 再 度 S A V E /
EXPORT ボタンを押してエクスポートを実行します。実行中は SAVE/EXPORT ボタン
が点灯になります。SAVE/EXPORT ボタンが点滅に戻ったら完了です。
・エクス ポ ート 項 目 内 容
Crnt PGM ( 現在選択中のプログラム )、ALL PGM (64 個すべてのプログラム )、
CrntSEQ( 現在のシーケンス・データ )、ALLSEQ(16 個のシーケンス・データ )、
CLOnE( 上記の EXPORT 内容すべて )
E D I T ボ タ ン:EDIT モードへの出入りをします。EDIT モードとは、FM 音源パラメーター
の 設 定 とエ クスポ ート を 行 うモ ード で す 。
ディスプレ イ
ノブやボタンを操作したときに値などを表示します。
PROGRAM ノブ
通常時は、プログラムを選択します。EDIT モード時は、FM 音源パラメーターを選択し
ます。
MODULATOR
ATTACK ノブ:MODULATOR のオペレーターに対して、EG のアタックのパラメーター
を設定します。
D E C A Y ノ ブ:MODULATOR のオペレーターに対して、EG のディケイのパラメーター
を設定します。
グローバル・パラメーターの設定
MIDI チャンネルの設定
1.MEMORY ボタンを押しながら、電源をオンにします。
2.1 ~ 1 6 ( 鍵 盤 ) ボタン が M I D I チャン ネ ル 1 ~ 1 6 に対 応します 。 チャン ネ ルに対 応
するボタンを押してボタンの LED を点 灯させます。
その他の設定
1. F U N C ボ タ ン を 押 し な が ら 、 電 源 を オ ン に し ま す 。
2.1 ~ 9(鍵盤)ボタンを押してグローバル・パラメーターを設定します。(表参照)
3. 設定を終了したら
●
(REC)ボタンを押します。設定が保存され本機が再起動します。
キャンセル する 場 合 は
▶
(PLAY)ボタンを押します。
ボタン LED 点灯 LED 消灯
機能
状態 表示 状態 表示
1
オ ート・パ ワ ー・オフ 機 能 * 有効
AutoP On
無効
AutoP OFF
2
使用電池の選択 ニッケ ル 水 素
bAtt nH
* アルカリ
bAtt AL
3
SyncOut 極性 立下り
SyncOt Lo
* 立上り
SyncOt HI
4
SyncIn 極性 立下り
SyncIn Lo
* 立上り
SyncIn HI
5
Tempo レンジ設定 Full(10 ~ 600)
TEmPo FuL
*Narrow(56 ~ 240)
TEmPo nAr
6
MIDIClockSrc *Auto
MdCLK Aut
Internal
MdCLK Int
7
MIDIShortMessage *On
MdShrt On
O
MdShrt OF
8
Sync 入出力単位 1 ステップに 1 回
SyncStp 1
* 2 ステップ に 1 回
SyncStp 2
9
メト ロ ノ ー ム 機 能 *On(REC 時のみ)
MtrnoM On
O
MtronM OF
*:工場出荷時の設定です。
鍵盤ボタン
ボタンを押すと設定した音色で発音します。
MEMORY ボタン
volcafm にはシーケンスを保存できる 16 個のメモリーが内蔵されています。
MEMORY ボタンを押してから 1 ~ 16 ボタンを押すと、保存されたシーケンスを読み
込みます。FUNC ボタンを押しながら MEMORY(WRITE)ボタンを押すと保存待機
状態になります。その状態で保存したい 1 ~ 16 ボタンを押すと、現在選択しているプロ
グラム番号とシーケンスが押したボタンに保存されます。
CHAIN 機能
複数のシーケンス・データを続けて読み出す機能です。
M E M O R Y ボタンを押しながらシーケンスが保存されている 1 ~ 16 ボタンで、演奏し
たいシーケンスの区間を指定すると、その区間のシーケンスが連続して再生されます。
FUNC ボタン (ファンクション・ボタン)
FUNC ボタンを押しながら鍵盤ボタンを押すことによって、さまざまな機能を設定するこ
とができます。鍵盤ボタンの下にある LED の点灯と消灯で設定を表示します。
VOICE MODE
FUNC + MONO:モノ・シン セとし て 動 作します 。
FUNC + UNISON:複数のボイスを重ねて発音します。
エ フェクト
FUNC+CHORUS:コーラス・エフェクトをかけることができます。FU NC+ A RP
TYPE でコーラス・エフェクトのレベルを調節します。
FUNC + REVERB:
リバーブ・エフェクトをかけることができます。FUNC+ARP DIV
でリ バ ー ブ ・ エ フ ェクト の レ ベ ル を 調 節 し ま す 。
アルペジエーター
FUNC + ARP ON/OFF:アルペジエーターのオン、オフを切り替えます。
プログラム・ランダム
FUNC + PROGRAM RANDOM:選択中のプログラムの音色をランダムに変化させます。
ノイズのような音色が出ることがあります。スピーカー等の音量にご注意ください。
テンポ設定
FUNC + 1/1、1/2、1/4:TEMPO ノブ、または MIDIIN、SYNC IN からのテンポ情
報が半分または 1/4 になります。1/1 にすると、テンポ情報のままで動作します。
FUNC + WARP ACT.STEP: アクティブ・ステップ が 1 6 ス テップ 未 満 の ときに、 1 6 ス
テップと同じ演奏時間に補正します。
トランスポーズ設定
FUNC + TRNSPS NOTE:
TRANSPOSE スライダーの変化を半音単位に
切り替えます
。
モーション・シーケンス
シーケンス録音中に操作したノブやスライダーの動作を記録します。 操作したステップか
らシーケンスが一周すると、この機能は自動的に解除されます。
FUNC + ON/OFF:モーション・シーケンスのオン、オフを切り替えます。
FUNC + SMOOTH:オンにすると、ステップの先頭に記録されているモーション・シー
ケンスの動作で滑らかに再生します。オフにすると、ステップ毎に記録されているシーケ
ンスの値に変化しながら再生します。
TIP
パラメーターによってはスムースに再生しないものがあります。
FUNC + CLEAR:記録されているノブの動作を削除します。
TIP
TEMPO 以外の透明なノブと TRANSPOSE スライダー、VELOCITY スライダー
の設定がモーション・シーケンスの記録対象です。
CLEAR(削除)
FUNC+ ACT.STP:アクティブ・ス テップ・モ ードの 全 ステップ を オンに 設 定します 。
FUNC + ALL:すべてのシーケンス・データを削除します。
再生中に FUNC +● (REC/ERASE):押している間、発音情報が削除されます。
アクティブ ・ステップ ・モ ード
FUNC ボタンを押しながら
▶
ボタン(ACTIVESTEP)を押すと、アクティブ・ステップ・モー
ドになります (
▶
ボタン点滅)。現在のシーケンスの各ステップのオン / オフを設定しま
す。オフにしたステップは再生、録音ともに無効となりシーケンスから除外されます。ス
テップがオンの状態の鍵盤ボタンの下の LED が点灯します。設定が終了したら、FUNC
ボタンを押してアクティブ・ステップ・モードから抜けます。
FM 音源プログラムとシーケンス・データを工場出荷時に戻す
1.FUNC ボタンと MEMORY ボタンを押しながら電源をオンにします。
●
(REC ) ボタンと
▶
(PLAY)ボタンが点滅します。
2.
●
(REC)ボタンを押すと、本機を工場出荷状態に戻してから起動します。
▶
(PLAY)
ボタンを押すと、キャンセル動作になり何もせずに起動します。
FM音源プログラムとシーケンス・データが消去されますので注意して実行してください。
CARRIER
ATTACKノブ:CARRIER のオペレーターに対して、EG のアタックのパラメーターを
設定します。
D E C A Y ノブ:CARRIER のオペレーターに対して、EG のディケイのパラメーターを設
定します。
LFO (Low Frequency Oscillator)
R A T E ノブ:FM 音源パラメーターの LFO のスピードを設定します。
P . D E P T H ノブ:FM 音源パラメーターのピッチに LFO をかける深さを設定します。
アルゴリズム
ALGRTM ノブ:FM 音源パラメーターのアルゴリズムを設定します。
電池の入れ方
本体裏面の電池カバーをスライドさせて取り外し、電池の極性に注意して電池を入れます。
そして、電池カバーを取り付けます。
電池 の 交 換は電 源を切った状 態 で行ってください。
使えなくなった 電池は、すぐに本 機 から取り出してください 。そ のままにしておくと、故 障
の原因(電池の液漏れなど)となります。また、長期間ご使用にならない場合も、電池を外
しておいてください。
新しい電池と1度使用した電池や、違う種類の電池を混ぜて使用しないでください。
付属の電池は動作確認用のため、通常より寿命が短いときがあります。
バッテリー残量表示
電源を入れたときに鍵盤ボタンの下の LED に電池の残量値が表示されます。全点灯で最
大値、 残量が少なくなるにつ れて点灯する数が 少なくなります。
ACアダプター(別売)を接続している場合、残量は正しく表示されません。
TIP
単 3 形アルカリ乾電池、またはニッケル水素電池の両方が使用できます。残量の検出、表
示を正確におこなうためにグローバル設定でお使いの電池の種類を設定してください。
TIP
使用時にバッテリー残量が少なくなると警告動作がはじまり、ディスプレイに 「bAtt Lo」
が点滅で表 示さ れます。 バッテリー 残量がなくなると、電源が自動的にオフになります。
TIP
警告動作を止めることはできませんが、バッテリーがなくなるまで引き続き使用するこ
とは可能です。
MIDI インプリメンテーション・チャートについて
volca fm の MIDI IN 端子と外部 MIDI 機器の MIDI OUT 端子を接続して、volca fm の
音源をコントロールすることができます。volca fm が受信できる MIDI メッセージについて
は MIDI インプリメンテーション・チャートに記載されています。volca fm の MIDI インプリ
メン テ ー ション・チャート は コ ルグ・ウェブ サ イトからダウン ロ ードし て くだ さ い 。
(電源)ボタン
電源をオン、またはオフにします。オフにするときは約 1 秒間押したままにします。
オート・パワー・オフ
volcafmにはオート・パワー・オフ機能がついています。オート・パワー・オフとは、本
体の操作や発音がない状態が約 4 時間続くと、自動的に電源が切れる機能です。オート・
パワー・オフ機能は解除することができます(→グローバル・パラメーターの設定)。
DC 9V 端子
別売のコルグ KA-350AC アダプター(DC9V )を接続します。
A Cアダプターは、必ず指定のものを使用してください。指定以外のA Cアダプターを
使用した場合、故障の原因となります。
FM( 周波数変調 ) 音源の基本は、オペレーターと呼ばれる、音源の基本となる要素によっ
て 構 成 さ れ ま す 。 オ ペ レ ー タ ー の 役 割 に は モ ジュレ ー タ ー と キ ャリア が あ り、 キャリア に 対
し て モジュレ ー タ ー が 変 調 を か け 音 を 作りま す 。
volcafm の音源は 6 つのオペレーターを持っており、その組み合わせは 32 通りあります。
この組み合わせをアルゴリズムといい、アルゴリズムを選ぶことが音作りの基礎になります。
EDIT モードでは、各オペレーターに対して、LFO の波形やスピード、EG の LEVEL や
RATE など、FM 音源に必要な各パラメーターを設定することができます。