J-2
はじめに
このたびはコルグ・シンセサイザー・ワークステーションKROSSをお買
い上げいただきまして、まことにありがとうございます。
本製品を末永くご愛用いただくためにも、取扱説明書をよくお読みに
なって正しい方法でご使用ください。
本書のほかに、以下のPDF取扱説明書を用意しております。PDF 取扱説
明書はコルグ・ウェブサイト(www.korg.com)からダウンロードするこ
とができます。
オペレーション・ガイド
:
KROSSの操作方法を説明
パラメーター・ガイド
:
すべてのパラメーターに関する情報をモード、
ページごとに説明
ボ イ ス・ネ ー ム・リ ス ト :
工場出荷時に収録されているサウンド等のリスト
おもな特長
音色を選んですぐに弾く、自作のサウンドで表現する、フレーズやリズム
を作る、そして歌やギターを録音するーKROSSは、そんな「やってみた
い」を「できる」にする、フレンドリーで高品位なシンセサイザーです。
EDS-i音源の豊かな表現力
コルグ・プロフェッショナル・シンセサイザーのサウンドを引き継ぐ
EDS-i(
EnhancedDefinitionSynthesis-integrated
)音源によるハイク
オリティなサウンドを搭載しました。演奏や制作に豊かな表現力を発揮
します。
豊富なプリセット音色とエフェクト
楽器や効果音をサンプリングしたPCMデータを128MB*搭載しました。
そして、リアルなプリロード・サウンドなどを1,417収録しています。また
拡張PCMメモリーを128MB*搭載しオプション・ライブラリー等の
PCMを追加できます。(*48kHz・16ビット・リニアPCM換算時)
134種類のエフェクトを搭載しています。コーラス、ディレイ、リバーブ
やオーバー・ドライブ、ビンテージ・エフェクトやアンプのシミュレート、
さらにボコーダーなどがあります。
REALTIME CONTROLSセクション
演奏時に、サウンドやエフェクトをリアルタイムに変化させたり、簡易的な
エディットを行います。また外部オーディオ入力やボコーダー機能の設定
やアルペジエーター、シーケンサー等のテンポ調整が簡単にできます。
クイック・レイヤー
/
スプリット機能
2つの音色を重ねたり、左右の鍵盤に別々の音色を並べたりを、
クイッ
ク・レイヤー機能
と
クイック・スプリット機能
で手軽にセットアップで
きます。
すぐに音色を呼び出すフェイバリット機能
フロント・パネルにある16個のパッドに合計128個の音色を登録し、すぐ
に呼び出せます。ライブ演奏時に便利です。
パッド・サンプラー機能
16個のパッドで、マイクやラインの外部入力のサンプリングや、本機の演
奏をリサンプリングすることが簡単な操作で行えます。サンプル・データ
はSDカード(市販)に自動保存されます。WAVEファイルの読み込みや
ループ作成なども可能です。
演奏や曲作りを支援する豊富な機能
リズミカルなコードや分散和音を自動演奏する
アルペジエーター
と、さ
まざまなジャンルのドラム・パターンをすぐに演奏できる
ドラムトラッ
ク
、そして16個のパッドでオリジナルのドラム・パターンを感覚的に
作って再生する
ステップ・シーケンサー
によって、あなたの演奏や曲作
りを支援します。
シーケンサーによる
MIDI
録音
、再生
分解能
♩
/480の16トラックMIDIシーケンサーで、鍵盤やコントローラー
による演奏をMIDIデータで記録(録音)して、再生することができます。
また、パッド・サンプラーを使ったサンプル再生の演奏も記録再生が可能
です。
歌や鍵盤演奏を多重録音できるオーディオ・レコーダー
KROSSの演奏や外部入力音をSDカードに録音できるオーディオ・レ
コーダー機能を搭載しました。本機の演奏や外部入力の録音、重ね録り、
WAVEファイルの読み込み、16 個のパッドでの再生(パッド・オーディ
オ・プレイ)が可能です。
どこへでも持ち運べ、弾く場所を選ばない軽量ボディ
持ち運びが可能な軽さの標準鍵盤を搭載したシンセサイザーです。電源
には、ACアダプター以外に、単3形電池も使用できますので、いつでもど
こでも楽しむことができます。
USB
によるコンピューター接続
USBでコンピューターに接続して、MIDI データやオーディオ・データの
やり取りが簡単に行えます。
KROSSEditor、Plug-InEditorを使用すると、コンピューターで1度に
多くのパラメーターを確認しながらエディットしたり、KROSSをDAW
でソフト・シンセのように扱うことができます。
*KROSSEditor、Plug-InEditorは、コルグ・ウェブサイト
(www.korg.com)からダウンロードできます。
フロント・パネル
1.
鍵盤
2. コントローラー
SW1
、
SW2
ボタン
SW1、SW2ボタンは、鍵盤オクターブの変更や、ポルタメント効果のオン
/オフ、ピッチ・ベンド・ホイールのロック/解除などをコントロールしま
す。コントロールする効果は設定することができます(→オペレーショ
ン・ガイド「SW1,SW2の機能を設定する」参照)。
ピ ッ チ・ベ ン ド・ホ イ ー ル(左)
前後に回して、音の高さ(ピッチ)をコントロールします。変化の度合いは
変更することができます(→オペレーション・ガイド「ピッチをコント
ロールする」参照)。
Tip:
ピッチ・ベンド・ホイールは手を離すとセンター位置に戻ります。
モジュレーション・ホイール(右)
奥側に回すことで、各種プログラム・パラメーターやエフェクト・パラ
メーターをコントロールします。主にビブラートが割り当てられていま
すが、コントロールするパラメーターを変更することができます。(→オ
ペレーション・ガイド「ピッチをコントロールする」参照)
3. VOLUME
ノブ
AUDIOOUTPUTL/MONO、R端子とヘッドホン端子から出力する音
量を調節します。
4. ARP
(アルペジエーター)ボタン
押さえた鍵盤に応じて分散和音を演奏します。
5. DRUM TRACK
(ドラムトラック)ボタン
内蔵のドラム・パターンを再生します。
6. REALTIME CONTROLS(リアルタイム・コントロール)
SELECT
ボタン
で機能を選択し、
SWITCH
ボタン
と
KNOB1
ノブ
、
KNOB2
ノブ
を使って各設定を行います。プログラムやコンビネーションの演奏
時に、サウンドやエフェクトをリアルタイムに変化させたり、簡易的なエ
ディット、外部オーディオ入力のオン/ オフの設定やボコーダー機能の調
整、アルペジエーター、シーケンサー等のテンポ調整を行います。
7. MODE(モード)
PROG
ボタン、
COMBI
ボタン、
SEQ
ボタン
()
モードを選択します。演奏や作曲、KROSSの全体的な設定やデータ保存
など、用途に応じて切り替えます。
プログラム・モード
(PROG)
KROSSの基本音色「
プログラム
」の演奏やエディットをします。
コンビネーション・モード
(COMBI)
複数のプログラムを組み合わせた音色「
コンビネーション
」の演奏やエ
ディットをします。
プログラムを重ねた
レイヤー設定
や、鍵盤範囲で異なる音色にする
スプ
リット設定
や、それらを組み合わせた設定にすることもできます。