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測定上の注意事項とポイント
地電圧の影響について
接地体に接続された電気機器からの漏洩電流または地電流によ
り、接地体に電圧が存在する場合があります。接地抵抗測定には、
10 V 程度まで支障ありませんが、地電圧が歪んでいる場合には、
10 V 以下でも測定誤差を生ずることがあります。したがって、通
常は地電圧が5 V 以上ある場合には、電気機器の運転を停止するか
電気機器を接地体から切り離して地電圧の影響のない状態で測定し
てください。
また、簡易測定法使用時では接地線に高調波漏れ電流などが含まれ
ている場合に、検流計の指針がふらつき、安定しない場合がありま
す。このような場合には、Hzスイッチを575から 600 へ切り替え
ると安定した測定ができます。
なお、地電圧が高い場合には、電路または電気機器の絶縁劣化の可
能性が考えられます。絶縁および漏洩電流試験も合わせて行なう必
要があります。