Micro GC 3000A Operating Manual
トラブルシューティング
クロマトグラフの問題
揺らぎとずれ
流量または温度の設定を変更すると、ベースラインの揺らぎまたはずれが一
時的に発生することがありますが、通常、時間が立てば問題は解消されます。
以下の事例では、安定するのに十分な時間が経過した後であることを前提と
しています。
1.
ベースラインが不安定で、上下に移動する場合 ( 揺らぎ )。
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2.
リークがある可能性があります。カラムの接続を確認します。
カラムの検出器側にリークがある場合、分析と分析の間の保持時間
は安定していますが、感度が低下します。
吸気口側の端にリークがある場合、カラムの流量が減り ( 線速度の低
下 )、保持時間が延び、感度が低下します。
実行時に、ベースラインが上方向または下方向に徐々に移動していく場
合 ( ずれ )。
この問題は次のような対策によって影響を最小限にとどめることができ
ます。
• カラムを調整します。113 ページの「カラムと検出器の焼出」を参照
してください。
• 動作温度を下げます。ただし、この場合、分析にかかる時間が長く
なります。
• 温度上限が高いカラムに交換します。
揺らぎとずれには、しばしば、次に述べるノイズが伴います。
•
ノイズ
ノイズとは、ベースラインの急激な変動で、ベースラインが広がり、でこぼこ
になります。ノイズはスパイクとは異なります。スパイクは、ほとんど連続的
なノイズとは違って、孤立した現象です。スパイクについては後述します。
どのような検出器でもある程度のノイズは避けられません。感度が低いと検
出されないこともありますが、感度を高めるとノイズが出てきます。ノイズ
は検出器の感度を制限するため、最小限に抑える必要があります。
1.
ノイズが、これまでクリーンだったベースラインに突然現れた場合。
• 最近、システムに加えたすべての変更について検討します。
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検出器のコネクタの緩みや信号パスはノイズを発生させます。
検出器の汚れはノイズを発生させます。
汚れたキャリアガス。タンクを最近交換して、古いタンクの中にガ
スがまだ残っている場合は、古いタンクを使用して、ノイズが減る
か確認します。
新しいガスの汚れがひどいためにトラップを飽和させている場合
は、古いタンクに変更しても、トラップを交換または再作成しない
と、ほとんど症状が改善しない可能性があります。この問題は、キャ
リアガスが窒素の場合に、最もよく発生します。
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