Micro GC 3000A Operating Manual
トラブルシューティング
クロマトグラフの問題
2.
ガス業者が、完全にガスを追い出した後、空のガスボンベにガスを
再充填するのはよくあることです。信頼できるガス業者と取引して
ください。
ノイズが徐々に増えて許容できないレベルになった場合。
この症状は、上記の急変とは違って、ノイズの発生源が徐々に増大して
いることを示します。
スパイク
スパイクはベースラインの孤立した変動です。通常は、突然 ( そして大幅に )
上方に移動します。ノイズを伴っている場合は、まずノイズの問題の解決に
あたります。スパイクはノイズと同時に消える可能性があるためです。
分析の実行中に必ずスパイクが発生する場合は、原因はほぼ常に電子的なも
のです。接続が緩んでいる可能性があります。ケーブルの接続を確認します。
もう 1 つの可能性としては、無線通信機器による外部干渉があります。
保持時間の症状
保持時間のずれ
保持時間のずれとは、実行するたびに保持時間が着実に増加または減少して
いくことを言います。不安定な保持時間 ( 増減両方向 ) は、後で、保持時間の
揺らぎとして取り上げます。
1.
一連の分析で、保持時間が突然増加した場合。
•
•
2.
これは、キャリアフローの減少またはカラム温度の低下が原因とし
て考えられます。圧力と温度の設定値を確認します。
キャリアガスタンクが空に近い場合もあります。
一連の分析で、保持時間が突然減少した場合。
これは、キャリアフローの増加またはカラム温度の上昇が原因として考
えられます。圧力と温度の設定値を確認します。
保持時間の揺らぎ ( 再現性 )
1. 保持時間の再現性が、類似の組成を連続分析すると不安定になる場合。
•
•
2.
温度または圧力の変動が原因になることがあり、検出器または制御
装置が故障した可能性があります。
分子濃度の急激な変化も保持時間の変化の原因になります。
分析の後半の再現性はよいが、最初のいくつかのピークの再現性はよく
ない場合。
• 最初のころのピークが非常に速く溶出すると、固定相でクロマトグ
ラフ平衡を達成するのに必要な時間がとれない場合があります。溶
剤のピークのような振る舞いをみせ、カラム内を吹飛ばされます。
目的のピークは、保持されない溶剤や空気のピークの最低 4 倍は溶
出時間がかからなくてはならないという規則が役に立ちます。この
問題が疑われる場合は、カラム温度を下げてみます。温度を 30 ℃下
げると、保持時間がほぼ倍増します。
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